頭のダル重さを消す技術。『医者が教える疲れない人の脳』を要約&レビュー

『医者が教える疲れない人の脳ーーー「慢性疲労」を消す技術』を要約&レビューします。

本書は、医師・脳生理学者である筆者(有田秀穂氏)が、脳の疲れをとる方法をわかりやすく解説してくれる一冊

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出典:Amazon
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脳疲労を改善するカギは「ほどよいデジタルデトックス」「セロトニン」「メラトニン」「オキシトシン」です。

何やら専門用語が多そうな気がするかもですが、ご安心を。

私のような素人にも理解できるよう、きちんと配慮されていました。

本書は、以下のような悩みをお持ちの方には推したい一冊です。

本書はこんな人におすすめ

  • 原因不明の慢性的な疲れを感じている
  • 頭がボーッとしていることが多い
  • 何をするにも気力が湧いてこない
  • 睡眠不足に悩まされている
管理人

ひとまず本記事の要約を流し読みして、もっと深く知りたいと思ったら書籍を購入してみるのが良いかと思います。

目次

『医者が教える疲れない人の脳』の概要

本書は、タイトルのとおり、お医者さんが脳の疲れを取る方法を教えてくれます。

まず大前提として述べられているのは、「現代人の脳は疲れすぎている」という問題です。

こういった問題が起きている原因は、急速なデジタル化やそれに伴う生活の変化だそう。

そのせいで、頭と体のダルさ、イライラ、めまい、吐き気、頭痛、無気力・・・といった弊害が私たちに降りかかっているというわけです。

管理人

確かに、なんかやる気が出ない。無気力。ボーッとするって時期、ありますよね・・・。
それがおそらく脳疲労なのでしょう。

脳疲労を改善する方法

脳の疲れをとるためには、まずはできる範囲でデジタルデトックスを行うことが重要。

現代の仕事においてはデジタル機器は手放すことができないけど、うまく距離をとろうね。

それと同時に、脳が疲れない行動を積み上げていこう。

さすれば、脳の疲れが取れて、日々に幸せをより深く感じられるようになるよ。

ざっくりいうとこんな話になっています。

『医者が教える疲れない人の脳』の要約

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さて、ここからは本書の内容をギュッと要約していきます。

要約は以下の流れで進めていきます。

現代人の脳は疲れすぎている

本書ではそもそもの問題提起として「現代人の脳は疲れすぎやで」って話が述べられています。

スマホやパソコンから、絶え間なく刺激を浴びるせいで、脳の興奮状態が取れなくなっている

その結果、脳が休まる暇がない→疲れる

というメカニズムで脳疲労がじわじわと蓄積していくのです。

脳の疲れが溜まるとどんなことが起こるかというと、代表的なのはうつ病や不安障害といったメンタルヘルス不全です。

他にも、肥満や免疫低下、高血圧、糖尿病などのいわゆるストレス病を二次的に誘発するという危険もあるそう。

管理人

つまりは、「脳が疲れるといろいろとヤバイ!早いうちにどげんかしよう」ってわけですな。

脳を疲れさせる行動を減らそう

脳疲労を改善するためには、2つのアプローチがあります。

  • 脳を疲れさせる行動を減らす
  • 脳を元気にする行動を増やす

前者に関しては、スマホ依存・PC依存にならないよう、できる範囲でデジタルデトックスすることが大事です。

とはいえ今の時代、デジタル機器を使わずに仕事・生活をするのは簡単ではありません。

なので本書では、

  • 朝から夕方まではデジタル機器を使って仕事をする
  • 夕方以降はデジタル機器から離れてアナログな時間を過ごす

というハイブリッド生活が推奨されています。

出典:『医者が教える疲れない人の脳ーーー「慢性疲労」を消す技術』

脳を元気にする3つの秘薬(自家生産可)

前述のとおり、脳を疲れさせる要因を減らす行動は「デジタルデトックス」。

逆に、脳を元気にするためには、以下の3つの秘薬を活用すると良いとのことです。

  • セロトニン
  • メラトニン
  • オキシトシン

ありがたいことに、これらの秘薬は自身の体内で作ることができます

著者は、「それぞれの特性を理解し、自身の体の中でたっぷりと秘薬を作れるように行動を変えていきましょう」と呼びかけています。

管理人

ということで、ここからは3つの秘薬の特徴と、これらを体内でたくさん作る方法をまとめていきます。

秘薬①セロトニン

セロトニンとは?

セロトニンは脳内の神経物質の一つで、感情や精神面、睡眠など人間の大切な機能を健全な状態に保つ役割を担っています。

セロトニンが不足すると、以下のような症状に見舞われる可能性が高くなります。

  • 慢性的な疲労感
  • イライラ
  • 不眠
  • うつ病

こんなの字面を見てるだけで気が滅入ってきますよね。

しかし不都合なことに、現代人の生活スタイルはセロトニンの欠乏を招きやすいそう。

だから、メンタルヘルス不全に陥る人が多いのも当然であると筆者は言います。

 

セロトニンを増やす方法

セロトニンを増やすためのキーワードは「太陽の光」「運動」

陽の光を浴びて、体を動かせばセロトニン神経が活性化します。

運動の中でも特に重要なのが「リズム運動」。その例として本書では、「歩行」「咀嚼」「呼吸」の3つが挙げられています。

セロトニンを増やす行動の例

  • 朝起きたら太陽の光を浴びながら散歩する
  • 散歩の時は呼吸のリズムに意識を向けてみる
  • よく噛んで食べる
  • 日中の運動量を意識的に増やす(階段を使う、少し遠回りするなど)

基本的ではありますが、これらの行動を意識的に取り入れていくことでセロトニン神経が活性化し、脳疲労の改善が期待できます

出典:『医者が教える疲れない人の脳ーーー「慢性疲労」を消す技術』

秘薬②メラトニン

メラトニンとは?

メラトニンは、心地よい休息や眠りをもたらす脳内物質

これを体内でたっぷり生産できると、睡眠の質が上がり、脳疲労の改善につながります

 

メラトニンを増やす方法

メラトニンは夕方以降に作られるのですが、その原料となるのが実は先ほど紹介したセロトニン。

セロトニンを増やす行動は、メラトニンを増やすことにもつながるのです。

つまり、日中に太陽の光を浴びて、意識的に体を動かし、セロトニンをたっぷり生産性しておくのが好ましいというわけですね。

出典:『医者が教える疲れない人の脳ーーー「慢性疲労」を消す技術』

メラトニンは、パソコンやスマホの光で破壊されることがわかっています。

したがって本書では、夕方以降の時間帯は、電子機器をなるべく使わず、アナログな時間を楽しむことが勧められています。

他にも、メラトニンと睡眠を最適化するために、以下のようなコツが紹介されていました。

  • 日が暮れたら室内電灯の照度を落とし、暖色系にする
  • 寝室を快適な室温に整える
  • 就寝2時間前にぬるめのお風呂に入る
管理人

簡単にいうと、日中にセロトニンの生産に勤しみ、夕方以降は部屋を暗くしてデジタルデトックスしろってことっすね。

秘薬③オキシトシン

オキシトシンは、癒しや安心感をもたらす脳内物質

簡単にいうとストレス解消に役立ちます

オキシトシンは、人やペットとのコミュニケーションによって分泌が促されます

オキシトシンを増やす方法

  • 気心の知れた友人・仲間とのおしゃべり(※SNS上などでのおしゃべりは効果なし)
  • ペットとのスキンシップ
  • マッサージ、ヘッドスパ
  • 家族団欒の時間

都合が良いことに、オキシトシンの受容体はセロトニン神経内にあるため、オキシトシンの分泌が増えると、セロトニンの分泌も増えるそう。

(こういった意味でも、日中にセロトニン生産に精を出すのは重要です。)

脳疲労を改善するためには、オキシトシンを黄昏時にたくさん生産することが推奨されています。

出典:『医者が教える疲れない人の脳ーーー「慢性疲労」を消す技術』

まとめると、以下の3つの時間帯に分けて、脳の疲れをとる3つの秘薬を体内で生産するイメージを持っておくと良いってことです。

  • 朝〜日中:セロトニン
  • 黄昏時:オキシトシン
  • 夜:メラトニン
出典:『医者が教える疲れない人の脳ーーー「慢性疲労」を消す技術』

『医者が教える疲れない人の脳』の感想・レビュー

本書は、脳と体のメカニズムを利用して脳の疲れをとる方法を解説する一冊。

難しい内容になっているかもという不安もよぎりましたが、読んでみるとそんな心配は不要でした。

専門家でない私でもスッと理解できるように配慮されている。つまり、わかりやすいのです。

 

こういった健康系の本って、著者がオラオラと専門知識をひけらかすような内容になっているものもありますけど、この本はそこには該当しません。

人当たりがよく、わかりやすい文章で私たちを脳疲労の改善へ導いてくれます。

「やるべきこと / 気をつけるべきこと」も明確で、すぐに実践できるものばかり。

脳疲労を取るための行動方針

  • デジタル機器の使いすぎに注意(特に夕方以降)
  • 日中は太陽の光を浴びて、意識的に運動する
  • 咀嚼や呼吸のリズム運動を意識する
  • 黄昏時は人やペットとのコミュニケーションを増やす
  • 入眠の2時間前にぬるめのお湯に浸かる
  • 入眠前は室内電灯の照度を落とす

本書には、この記事内で紹介した以外にも脳の疲れをとる具体的なメソッドが詰め込まれています。

以下のような悩みを抱える人にとっては、人生を変えるほどのインパクトをもたらす1冊となるかもしれません。

本書はこんな人におすすめ

  • 原因不明の慢性的な疲れを感じている
  • 頭がボーッとしていることが多い
  • 何をするにも気力が湧いてこない
  • 睡眠不足に悩まされている

上記の症状に心当たりがある方は、一読の価値アリです。

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