「ヌーボコルトプロトタイプ 542UL-HS」 をインプレ【3万円台の最高クラス】

いろいろ調べてると、どうやら性能が良さそうな「ヌーボコルトプロトタイプ」。

使ってる人〜〜!ぶっちゃけ、どう?

↑のような疑問にお答えします。

本記事では、オリムピックの名竿「ヌーボコルトプロトタイプ 542UL-HS」のインプレをお届けしていきます。

この時点で名竿って言っちゃってるんで、性能はバリクソ良いです。ただ、今は”買い”じゃありません。

本文を読み進めればその理由はすぐにわかります。サクッと読んでいってください。

目次

「ヌーボコルトプロトタイプ」とは?

「ヌーボコルトプロトタイプ」は、オリムピックから2015年に発売されたアジングロッドです。

3万円台の中堅機となっており、同価格帯ロッドの中でもトップクラスのパフォーマンスを誇ります。

ゆえに、名竿と認識しているアジンガーも多く、2021年の今なお現役バリバリで活躍できるクオリティーなのです。

そんな「ヌーボコルトプロトタイプ」の機種一覧はコチラ↓。

ネタバレ:後継機「21コルト プロトタイプ」が出ます。

ここで本記事の重要ポイントをネタバレします。

「ヌーボコルトプロトタイプ」はとても良いロッドなんですが、今は買いじゃありません。

というのも、後継機である「21コルトプロトタイプ」の発売が決定しているからです。

グレードアップした後継機が同価格帯に発売されるので、今わざわざ「ヌーボコルトプロトタイプ」を買うのは悪手といえましょう。

ただ、「21コルトプロトタイプ」の味付けは「ヌーボコルトプロトタイプ」を踏襲したものになると思われます。

この記事を読んでも無駄にはなりません。その点はご安心ください。

我が愛竿「ヌーボコルトプロトタイプ542UL-HS」

ちなみに、私が所持しているのは「ヌーボコルトプロトタイプ 542UL-HS」。

シリーズの中で最も短いショートモデルとなっており、スペックは以下です。

全長自重ルアー重量継数
1.62m52g0-3g2本

全長5.4ft

ロッドの全長は5.4ftで取り回しは抜群に良いです。

キャスト飛距離はやや犠牲になるものの、アンダー1gを使った細かいリグ操作もなんのその。

かなり使いやすいレングスと自信を持って断言できます。

自重52g

自重は52g。今となっちゃあ、軽くも重くもないぐらいの重さでしょうか。

とはいえ、これが2015年発売のロッドってのは、よく考えるとスゴすぎ。

性能はもちろん、自重をはじめとしたスペックも2021年でも十分通用しちゃいます。

ルアー対応重量は〜3g

ルアー重量の「0-3g」はまあ妥当です。0.3gクラスでもちゃんと存在を感じながら操作できます。

一方、全体の張りが強めなので、重ためのジグ単もちゃんと使用可能。

さすがにジグヘッドの重量が2gを超えてくるとティップが少し負けはじめますが、この絶妙なロッドパワーの塩梅はまじで素晴らしすぎます。

さすがオリムピックさん!

「ヌーボコルトプロトタイプ 542UL-HS」の仕様をチェック!

続いては「ヌーボコルトプロトタイプ」の仕様をサクッと紹介しておきます。

オリムピック公式ページで推されているのは↓の3点。

  • 「ナノアロイ」を適用したブランクス
  • ガイドは「チタン×トルザイト」
  • ダウンロック式のVSSシート

「ナノアロイ」を適用したブランクス

ブランクスのカーボンシートには、東レの「ナノアロイテクノロジー」が適用されています。

カーボン繊維をつなぐ樹脂が細かくなっており、薄くて軽くて高感度なのに丈夫!

というチートなブランクスを生み出す源となっています。

ガイドは「チタン×トルザイト」

ガイドは本格派ロッドでは定番の「チタンフレーム×トルザイトリング」。

初期ロッドはALLトルザイトだったようですが、どこかのタイミングでトップのみSiCに切り替わっている模様です。

ラインとの干渉が激しいトップはさすがに…ってことになったんでしょう。

ダウンロック式のVSSシート

リールシートはVSSシートをダウンロック式で採用。細身で握りやすく、あまり手に干渉しない設計です。

アジング以外のジャンルでも一般的なリールシートなので、使いやすいことは言うまでもありません。

「ヌーボコルトプロトタイプ 542UL-HS」のファーストインプレッション

ここからが本格的なインプレです。まずは第一印象からいきましょう。それが↓の3つ。

  • カーボン模様がステキすぎ
  • ブランクスうっす!
  • 張りは結構強め

カーボン模様がステキすぎ

1つ目はロッドの見た目です。

縦横無尽に編み込まれたカーボン模様が美しすぎる件について〜。

このビジュアルがただただ好きなのです。以上!

ブランクスうっす!

ロッドを継ぐときに驚いたのがブランクスの薄さ。

これを見てもちょっとわかりにくいかもですが、とにかくうっすいんです。

うっすいんだけど、破損もしなければ、パワー不足を感じたこともありません。

これは多分「ナノアロイ恐るべし」案件でしょう。

樹脂が細かくて少ないから、薄くても丈夫で高感度なブランクスが作れるってわけです。

ありがたや〜。

張りは結構強め

初めてロッドを手に持ち、竿を曲げたり軽く振ったりしてみて、張りは強めだな〜と感じたのを今でも覚えています。

ULクラスとはいえ、割と硬めな仕上がりです。

高級ロッド特有の気持ち良い張りがあり、分類的にはパッツン系に入ると思います。

ただ、キャスト時は程よくしなる柔らかさがあり、この辺がオリムピック製品のスゴさと言えましょう。

「ヌーボコルトプロトタイプ 542UL-HS」の実釣インプレ

続いては、実釣インプレです。アジングで使ってみて感じたことをまとめていきます。

なるべく論点がブレないように↓の7項目に分けてみました。

  • リール装着時のバランス
  • キャストフィール・飛距離
  • 操作感度
  • 反響感度
  • 荷重感度
  • フッキング
  • ファイト

インプレ①リール装着時のバランス

まずはリールをつけた時のバランスから。

「20ルビアス FC LT2000S(カタログ自重:150g)」を合わせたときの重心がコチラ↓です。

私にとってはザ・ベスト!なバランスです。

重心のちょい前を中指で支えるように持つ形になるので、穂先が自然と上がります。

ティップにかかる重さの変化がわかりやすく、アタリも流れの変化も感じていける。

もう、全部のアジングロッドがこのバランスだったらいいのに!という素晴らしさです。

だいたい、5年前に発売されたロッドなのに、2020年最先端の軽量リール(150gクラス)と合わせてもキレイにバランス取れるって何事?

名竿と言われる理由には、この秀逸なバランスも含まれます。

もちろん、もうちょい重たいクラスのリールと合わせてもキレイにバランスが取れますから、ロッドバランスについてはケチのつけようがありません。

インプレ②キャストフィール・飛距離

続いてはキャストフィールと飛距離について。ベタ褒めになっちゃいますが、キャストフィールも最高です。

基本的に張りは強いんだけども、キャストのときには絶妙なしなやかさがあります。

0.5gクラスも重みの乗りを感じながら、ベリーのしなりで弾丸キャスト可。振り抜けが気持ち良すぎるんです。

ただ、レングスが5.4ftなので飛距離が犠牲になってる感は否めません。

アジングのショートロッドで一般的な5.8ft前後のロッドと比べると、飛距離についてはちょっと物足りなさを感じます。

インプレ③操作感度

続いては操作感度について。

レングス的には基本ジグ単オンリーになりますが、0.3g〜2gまでが快適です。

この手のフィネスロッドって、ジグヘッドの重量が1.3gを超えてくるあたりから、急に操作感がダルくなりがち…。

なんですが、”ヌーボコルトプロトタイプ 542”は2gぐらいまでは軽快に操作できちゃいます。

さすがに2gを超えてくると少しダルさを感じますが、まあ問題ない範囲。

スペックの記載どおり、アジングで使われる0.3〜3gぐらいのジグ単は十分に使い倒せます。

インプレ④反響感度

お次は反響感度について。良いです。かなりの高水準です。

「コン!」とか「ツ!」のようなアタリはほぼ逃さないと言っていいでしょう。

ただ、以前の記事でインプレしている

ほどのクリアさはなく、やや響きがこもったような印象。

(これは「ヌーボコルトプロトタイプ」が悪いんじゃなくて、宵姫が良すぎるだけだと思いますが…。)

とはいっても、アジングに必要な反響感度はしっかり備わっているので、不満は感じていません。

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インプレ⑤荷重感度

”ヌーボコルト 542”は荷重感度もかなり良き。

前述のとおり、ロッドバランスが最高に良く、抜けアタリや潮の重さを察知しやすいです。

アンダー1gのジグ単まで重みの乗りを感じられるので、ゆる〜い流れに乗せてスローに攻めたいときにもバッチリ活躍します。

ただ、荷重感度についても

には少し及びません。

メーカーへの忖度なしに、上記2本の荷重感度は神です。

そして、荷重感度についても「ヌーボコルトプロトタイプ」が特別悪いってわけじゃなく、相対的に評価すると、もう少しヤバイやつがいるってだけ。

「ヌーボコルトプロトタイプ 542UL-HS」は、荷重感度についても十分に満足できる水準であることは補足しておきます。

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インプレ⑥フッキング

続いてはフッキングについて。

「ヌーボコルトプロトタイプ 542UL-HS」はパッツン寄りのロッドなので、フッキングは超気持ちい〜です。

加えて5.4ftという短尺なので、掛け遅れも全く感じません。フッキングについては一切の不満もありません。

インプレ⑦ファイト

「ヌーボコルトプロトタイプ」はULクラスながらも、なかなかのパワーが備わっています。

オリムピックのロッドは、だいたいパワー表記よりも強さと粘りがあるんですよね〜。

てことで、ファイトも快適。少々デカイのがかかっても、楽にいなせます。

「ヌーボコルトプロトタイプ 542UL-HS」のインプレまとめ

というわけで、「ヌーボコルトプロトタイプ 542UL-HS」のインプレは以上です。

良いところと、イマイチなところをまとめておきます。

↓良いところ↓

  • この上ないロッドバランス
  • 爽快なキャストフィール
  • アンダー1gも楽々感じられる操作感度
  • 反響感度・荷重感度もかなりの高水準
  • フッキングの速さ・気持ちよさ
  • ブランクスのパワー・粘り
  • デザインも美しい

↓イマイチなところ↓

  • キャストの飛距離が伸びづらい

本当に良いロッドなので、評価の偏りもはなはだしいんですが、これが正直な印象です。

本文中でたびたび引き合いに出した「宵姫 天」より総合的な感度性能は劣るものの、

  • 宵姫 天:実売4万円台
  • ヌーボコルトプロトタイプ:実売3万円台

とお値段も1万円ぐらい違います。性能差があるのは当然っちゃ当然。

むしろ、ここまでハイエンドに近い性能を持つ3万円台ロッドは他を探すのが難しいぐらいです。

私も実際のところ、リアグリップレス構造が不便な「宵姫 天」とは、いい感じに使い分けています。

「ヌーボコルトプロトタイプ」を絶賛するユーザーが多いのも納得です。

とりま「21コルトプロトタイプ」まで待ちだな

「ヌーボコルトプロトタイプ」は2021年のアジングシーンでも見劣りしないスペックと性能を持つ不朽の名竿。

後継機である「21コルトプロトタイプ」の発売が決まっていなければ、圧倒的に推したいロッドの1本です。

いや、3万円台では屈指の高性能に仕上がっている「ヌーボコルトプロトタイプ」を上回る(であろう?)後継機ってどんだけやね〜ん!

てことで、とりあえず「21コルトプロトタイプ」が出るまでは、待つことをおすすめします。

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